ミニレビュー:ギラヴァンツ、東チタとの交流戦は2失点苦杯 リーグ戦へ調整急ぐ

 ギラヴァンツ北九州(J3)と東邦チタニウムサッカー部(関東1部)との交流戦が8月2日、北九州市小倉北区のミクニワールドスタジアム北九州で行われた。

※写真等、出場選手に関連する情報については、ギラヴァンツ北九州オフィシャルが公開しているものと同等レベルにしています。

 東チタには北九州でプレーした川島將(2018年に北九州所属)、新井博人(同2019~21年)、鈴木国友(同2020年)の3選手が在籍しており、新井と鈴木は東チタの先発メンバーに選ばれた。昨季限りでグローブを置いた「海の守護神」こと髙橋拓也・東チタサッカー部GM補佐(同2017~20年)も来場。試合前に「このままJFL昇格に向けて突き進み、ギラヴァンツもJ2昇格できるように、ともに頑張っていきたい。ただ、今日は関東1部の力を見せて必ず勝ちます」とあいさつしてスタジアムを沸かせた。

 一方の北九州は前日に福岡県サッカー選手権大会(天皇杯予選)決勝で福岡大学と対戦しており、東チタ戦は若手中心で編成した。

 試合は関東リーグ1部の首位をひた走る東チタが優勢にゲームを運ぶ。前半こそスコアレスだったが、後半11分に左サイドからのクロスに谷尾昂也が頭で合わせて先制すると、同37分にはAC長野パルセイロでJリーグ出場経験がある安東輝が相手陣左サイドから技ありのミドルシュートをしずめ、リードを広げる。

 北九州はクロスボールから吉田晃盛がヘディングシュートを放つなどゴールに迫る場面を単発では作ったが、攻撃の厚みを欠いた。開幕前ゆえに詳しくは触れないが、練習生(主に北九州U-18)が入るなど通常とは異なるメンバー構成にしたことも響き、吉田晃盛を軸にした前線は孤立気味。東チタの守備への切り替えの素早さもあって、北九州は最後までネットを揺らせなかった。

 元Jリーガー2人のゴールで試合を動かした東チタが2-0で勝利して、交流戦では2年ぶりの白星。北九州との対戦成績を2勝2敗とした。

 リーグ戦開幕を1週間後に控えた北九州は前日の福大戦で先行を許し、東チタ戦も無得点での敗戦と不安感を拭えない結果に。ただ、「アピールしないといけない中で今日みたいなゲームになったのはめちゃくちゃ悔しい。チャンスをものにしていき、結果にこだわってやっていきたい」(吉田)と修正を促し、モチベーションをたきつけるものになったのは間違いがない。

 今季から指揮を執る田中遼太郎監督は試合後の取材で「やろうとしていたことが何で、どのくらいの質、連続性でできたか。もっと突き詰めていく必要がある」と強調。交流戦にサポーターが多く来場したことを踏まえ「素晴らしいスタジアムで、素晴らしい雰囲気を作っていただけているので、我々がより応えないといけないものがあると強く感じた」と話し、リーグ戦での飛躍を誓った。

 J3リーグの2026/27シーズンは今週末に開幕し、北九州は8月8日に敵地でFC琉球と対戦する。

試合後の主なコメント

●田中遼太郎監督

――2試合、いい相手と対戦できたが、見てきたものはあるか?
我々がやろうとしていることは間違っていないと思いますし、選手たちもそれができたときはうまくいく。それが継続するかとか、うまくいかない時間帯にどうするか。そういうところはもっともっと積み上げていかないといけない。ただ、一歩ずつ、半歩ずつだと思います。昇格は勝ち点80近くになると思うが、いつまでも半歩ずつ、一歩ずつでは間に合わない。歯を食いしばりながら勝ち点を取っていき、そういう中で成長速度を上げていかないといけない。勝ったり、自分たちのプレーへの自信がついてくるとどんどん良くなっていく。きのう(福大戦)も後半はあれだけ自信を持ってプレーするようになった。自信を持ってプレーをしていき、何が何でも勝ちを取るということが一番の近道だと思います。

――開幕1週間前の段階での仕上がり具合は?
自分たちが目指しているものはぶれないものがありますので、そこに向けてやっていく。ただ、進むスピードはもっともっと煮詰めないといけないと感じています。ニュアンスとしては、スピードが遅い、速いというよりは、もう少し純度を高くしていく。それができればスピード感としては問題ないと思います。

●吉田晃盛選手

――開幕1週間前の試合で長時間出場した。
90分戦う覚悟でやっていました。練習試合でも徐々に出場時間を延ばしてきて、今は90分できる力にはなっていると思います。FWが90分を戦うことはなかなかないとは思いますが、フルで戦える体力とメンタリティー、どんなチャンスが来ても決めきる集中力は備えておかないと上に行けないと思います。今日長くできたことはプラスに捉えています。

――前線での連係で意識したことは?
ボールの出所からうまく引き出せなかったのと、背後へのランニングも単調になっていたので、もうちょっと味方とのパス交換をするとか、もっとうまくつなげられればと思いました。前線で張って(味方が動ける)空間を作ろうと思っていましたが、なかなかそういう空間もできていなかった。(スペースができないときに)どうするかは練習でも、プライベートのところでも会話して解決していきたいです。

――どういう準備をして開幕に備えたいか?
自分に与えられたチャンスの中でどれだけアピールできるかが大事。間違いなくFWでしっかり練習していればチャンスは来ると思います。そのチャンスで1点、2点と決められれば状況は一気に変わる。自分も今シーズンはスタメンで出て行ける選手になりたいですし、負けずにチャンスをものして、今シーズンは結果にこだわってやっていきたいです。